早めのインフルワクチン予約を

先日、厚生労働省は、インフルエンザワクチンの供給遅れによって、毎年行われているインフルエンザの予防接種の時期が、例年よりも遅くなる見通しであると発表しました。インフルワクチンの供給遅れでコロナと同時流行も心配なところです。

 

今回の発表について、少し詳しくご案内してみたいと思います。

 

インフルエンザの予防接種は、インフルエンザの流行時期に合わせて接種をします。今シーズンのインフルエンザの予防接種は、ワクチンの供給遅れの影響で遅れる見通しであることが判明しました。インフルエンザワクチンの供給が遅れる理由は、世界的にワクチンの原料が不足しているためです。

 

例年、日本国内では1月〜2月にインフルエンザの報告数はピークを迎えます。

2020年のピークは例年と同様1月〜2月でしたが、報告数は例年よりも大幅に少なく、過去に例を見ない「インフルエンザの少ない年」となりました。

 

昨季のインフルエンザの推定患者数は約14000人で、例年の1000万~2000万人と比べて非常に少なく、さらに20192020年の約7285000人の約500分の1以下であることから、インフルエンザは流行しなかったと考えられています。

 

この傾向は海外でも見られており、新型コロナウイルス感染症の流行以降、インフルエンザは世界中で激減しています。

 

しかし「今年もきっとインフルエンザは流行らないからワクチン接種しなくて大丈夫でしょ?」と判断するのは危険です。

 

ここで少し、RSウイルスの場合に触れてみたいと思います。

 

国立感染症研究所の「感染症発生動向調査.2021年第33週」によるとインフルエンザと同様に2020年にはほとんど流行がみられなかったRSウイルス感染症が、2021年は爆発的な流行を起こしました。

 

これは日本だけでなく、海外でも同様です。

 

その理由として、2020年にRSウイルスが流行しなかったことで、RSウイルスに免疫を持つ人が減っていたことが考えられています。

 

RSウイルス感染症は、通常2歳までの間に一度は感染しますが、今年の流行では2歳以上のRSウイルス感染症患者の割合が増えていることが示されており、新型コロナ流行中にRSウイルスに免疫を持たない子どもが増え、今シーズンの大流行に繋がったと考えられています。

 

日本では2019-20202020-2021という2つのシーズンでインフルエンザの大きな流行がみられませんでした。

 

つまり、2年間に渡りインフルエンザに対する免疫を持たない人が増え続けており、次にインフルエンザが流行する際は、これまでのシーズンを大きく上回る大流行になる可能性があります。

 

そういう背景もあって、今季は新型コロナと同時にインフルエンザが流行する可能性が懸念されています。インフルエンザの流行に備えて今シーズンもインフルエンザワクチンを接種することが推奨されるのはそういうわけです。もちろんワクチン接種に加え、感染症対策を徹底することが大切なことに変わりありません。  

 

インフルエンザが今年も流行するかどうかは不明ですが、コロナ問題などで医療現場のひっ迫している現状など踏まえ、接種を前向きに検討することが大切です。また、例年と比べてインフルエンザワクチンの供給が遅れているため、接種開始ができるようになった際は早めに受診しましょう。

 

当院では1015日より接種可能になる予定です。